女子と男子
人生には何度かモテ期があるのかもしれないが、それは私にとっては今なのかもしれないなぁ・・・って、女子にだけど。何だかここ最近、2日に1回くらい女の子とご飯を食べたり遊んだりしている。あまり人を誘わない私にとっては、私のことを思い出して声をかけてもらえるだけでも本当にありがたい。
だけど、私は究極のところ、サマンサ・ロンソン(♀)とつきあうリンジー・ローハンにはなれないので、もう少しこのモテを異性の方に振り分けたいものだと思う。
花粉が体内にたまってあるピークを過ぎると花粉症になるように、これだけ連日女子とデートばかりしているとそのうちジンマシンが出てきて、その衝動で男性ばかりの柔道部に入るとかとんでもない方向に行っちゃったりしないか、など色々心配になるのだ。
前置きが長くなったのですが、どうして私はリンジー・ローハンにならないかと思ったかというと、タナダユキの「俺たちに明日はないッス」を見たからなのです。
彼女の「百万円と苦虫女」はそこはかとなくガーリーに見えながら、私には違う面でガッツリささった作品でした。森山未來のいけずな大学生の役の設定に、異性を鋭い視線で捕らえる女性ならではの感性を感じて、「タナダユキは若い男の子を描くのがものすごく上手いのではないだろうか」と思っていたのですが、その思いは「俺たちに明日はないッス」を見て更に強くなりました。
「俺たちに明日はないッス」の主演は柄本明の息子、柄本時生。間違いなくクラスに一人はいた感じの、イケメンでない癖に妙に自信家な男子。他にはイケメンの峯、安パイというデブキャラくんがいて、それぞれが女子生徒と色々あるわけなのですが、まぁ何というか「ウォーターボーイズ」の明るさとは真逆。「ROOKIES」の熱さはかけらもない。「クローズ」のような勢いもない。何も起こらない、けど内面にはじくじくと低温で育っている、暴発寸前の欲望や思いを孕んだ高校生活を描いています。
うーむ。タナダユキ、やはり好き。女性監督くくりでいえば、西川美和にはどうしても乗れないし、河瀬直美にはもっと乗れないのですが、タナダユキの若さ、特に異性である男子の若さを客観的に描きだす手腕には、女性としてすごく共感してしまいます。
憧れているのでもなく、賛美しているのでもなく、彼らの青さ、ズルさ、いたいけさを上手く描いているように思えるんだよなぁ。
若い男子の妄想とピュアな精神からくる暴走を描いた映画はたくさんあるけれど、タナダユキの映画は
その結果 うなだれてひざまずいてしまった男子のうなじを優しく抱くお姉さんのように思える。マリアのように優しく包容力のある、でも彼らに対してまだ欲望も持ちえる、少し年上なだけの官能的なマリア。
で、「俺たちに明日はないッス」を見て、高校生の頃、白いシャツを羨ましさと好意を持って見ていた自分を思い出しました。なんていうんでしょう、あの、ちょっと青みがかった制服用の白いシャツ。
親は私立に行けともうるさくて、でも私は私立用の勉強をしていなかったので、当然受けても受かる訳なかったと思うけど、私が私立に行きたくなかった理由はただ一つ。
「女子校なんて絶対に嫌。チェックのズボンをはいた腑抜けた私立共学の男子生徒も嫌。私は、学ランを着て夏には白いシャツを肌の上に1枚だけ着ている男子と一緒に高校に通いたいの」
うーむ。私のフェティシズムは既に高校前に完成していたんだなぁ。と、「俺たちに明日はないッス」の主人公たちの白いシャツを見て思い出しました。
そして、そんなフェティシズムを抱えた私は、究極的にはサマンサ・ロンソン(♀)とつきあうリンジー・ローハンにはなりえなくて、結果、女子デートは週2くらいにして男子ともたまにはデートをしなければ、と言う最初の命題にたちもどるのでした。
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